録音の解析機能を利用すると、顧客と担当者の通話中の感情を分析できます。
感情分析によって、以下のようなことを実現できます。
- ネガティブな発言部分を優先的に振り返るといったアクションが可能になり、振り返り作業を効率化できる。
- 通話内容を振り返る際の個人的な思い込み(主観性)を回避できるため、客観性を持って振り返ることができる。
本記事では、感情分析の結果の見方や活用方法についてまとめます。
感情分析の結果について
感情分析の結果は、以下の4つのいずれかに分類されます。
positive(ポジティブ): 喜びなどの肯定的な感情が含まれている
negative(ネガティブ):怒りなどの否定的な感情が含まれている
neutral(ニュートラル):肯定的な感情、否定的な感情のどちらも含まれていない
mixed(ミックスト):肯定的な感情と否定的な感情のどちらも含まれている
分析の精度は、自動音声認識と呼ばれる深層学習プロセスの精度や発話の明瞭性などに依存するため、実際の感情とは異なった結果が出る可能性があります。
また、発言に皮肉や複数の感情が含まれる場合も細かいニュアンスを誤解する可能性があります。
分析結果ごとの見方
<顧客側>
・通話全体がポジティブ/ニュートラルな場合
顧客側の通話が全体的に「 positive(ポジティブ)」「 neutral(ニュートラル)」になっている場合、担当者が顧客の疑問点や課題を適切に解消できた可能性が考えられます。
SV・マネージャーなどの管理者は、このような通話を見つけたら、お手本として社内に共有できそうかを検討しましょう。
・通話全体がネガティブな場合
顧客側の通話が全体的に「 negative(ネガティブ)」になっている場合、クレームなどの不満を抱えた状態で通話が始まり、終了までにその不満や課題が解消されず、ネガティブな印象で通話が終了した可能性が考えられます。
SV・マネージャーなどの管理者は、このような通話を見つけたら、担当者が適切に回答できていたか、今後さらなる問題に発展する可能性はないかを振り返りましょう。
・通話前半がネガティブで、後半はポジティブな場合
顧客側の通話前半部分が「 negative(ネガティブ)」で、後半になるにつれ「 positive(ポジティブ)」になっている場合、クレームなどの不満を抱えた状態で通話が始まったが、担当者の対応が良く、最終的には満足した状態で通話が終了した可能性が考えられます。
SV・マネージャーなどの管理者は、このような通話を見つけたら、クレーム回避に繋がった事例などとして社内ナレッジ化できないかを検討しましょう。
・通話前半がポジティブ/ニュートラルで、後半はネガティブな場合
顧客側の通話前半部分が「 positive(ポジティブ)」「 neutral(ニュートラル)」で、後半になるにつれ「 negative(ネガティブ)」になっている場合、通話開始時点で顧客が抱えていた課題を担当者がなかなか解消できなかったり、保留時間が長くなったりしたことにより、最終的には不満な状態で通話が終了した可能性が考えられます。
SV・マネージャーなどの管理者は、このような通話を見つけたら、担当者のスキル/知識不足がないか、今後クレームに繋がる可能性はないかを振り返りましょう。
<担当者側>
・通話全体がネガティブな場合
担当者側の通話が全体的に「 negative(ネガティブ)」になっている場合、冒頭から「申し訳ありません」などの謝罪の言葉や、否定的な単語を使用している可能性が考えられます。
SV・マネージャーなどの管理者は、このような通話を見つけたら、過剰に謝罪していないか、担当者の言葉遣いについて教育する必要があるかを振り返りましょう。
また、クレーム対応などでストレスを溜めている可能性もあるため、担当者への声かけなど、メンタルケアについても考慮しましょう。
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